西洋哲学とは|歴史の流れを理解しよう

哲学とはあらゆる物事の原理や根源を知をもって解明※しようとする学問です。古代より世界各地で研究されており、西洋哲学は、古代ギリシアに始まり、ヨーロッパ・キリスト教世界で発展した哲学のことです。ギリシア哲学とキリスト教信仰が根本にあり、中世以降のキリスト教神学は、古代ギリシアで発展した哲学・思想に基づいて形成されました。

 

※「哲学」は原語のギリシア語で「philosophia」と書き、知を愛すること(「sophia(智)をphilein(愛する)」)を意味します。

 

 

西洋哲学の祖となった古代三大哲学者

西洋哲学の歴史の流れを知るには、ソクラテス、プラトン、アリストテレス3人の古代ギリシア哲学者にフォーカスするのがいいでしょう。ソクラテスはプラトンの師、プラトンはアリストテレスの師です。プラトンもアリストテレスも師の教えに敬意を払い、時には批判的になり、思索を深めることで独自の哲学体系を形成し、後世に大きな影響を遺しました。

 

1.ソクラテス(BC468〜399)

ソクラテスは「哲学の祖」と呼ばれる西洋哲学史で最も重要な人物です。「無知の知」という考え方を提唱し、宗教に頼らず主体的に思考し議論を重ね、物事の本質を見極めることを重視する、西洋哲学の根幹を作りました。しかしこの思考法は伝統的な神の存在を否定するものだったので、「青少年を惑わす危険思想」として訴えられ、死刑を宣告されてしまいました。。

 

『ソクラテス問題』とは

ソクラテスは言葉を文字にすると言霊の働きが死んでしまう(誤って意図が解釈され一人歩きしてしまう)と考え、自身の考えを文章として残しませんでした。その為今語られるソクラテスに関する情報は、『ソクラテスの弁明』、『クリトン』など弟子のプラトンによる著作を通じてのものです。「ソクラテスの思想」とされるものでも、どうしても著者のフィルターを通したものになってしまうので、その解釈は必ずしもソクラテスの思想を反映していません。このことをソクラテス問題といいます。

 

2.プラトン(BC427〜347)

プラトンはソクラテスに師事し、対話法や問答法を学び、「イデア論」と呼ばれる学説を説きました。西洋哲学の祖がソクラテスなら、後世の哲学に最も大きな影響を与えた人物がプラトンです。

 

アカデメイアを創設

プラトンはアテネのアカデメイアに学校を創設し、哲学だけでなくは天文学、生物学、数学、政治学など幅広い分野の教育を行ないました。ここから「魂の想起(アナムネーシス)」、「哲人王」、「善のイデア」など、ソクラテスの教えを発展させた様々な概念が発表されていったのです。学園の名は創設地の名から「アカデメイア」と呼ばれ、英語のアカデミー(Academy)の語源にもなっています。

 

3.アリストテレス(BC384〜322)

アリストテレスは17歳でアカデメイアに入学し、プラトンに師事しました。師であるプラトンのイデア論に疑問を呈し、プラトンからの教えを独自に発展させました。

 

三段論法を定型化

アリストテレスの実績として、特筆すべきはソクラテス、プラトンへと受け継がれた問答法から、推論の規則として三段論法※を定型化し、論理学へと発展させたことでしょう。その為アリストテレスは哲学者というより、初期スコラ哲学までは論理学者として理解されていました。

 

三段論法の例…全てのAはBである⇒全てのCはAである⇒よって全てのCはBである。

 

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