ヨーロッパでかつて「世界の工場」と呼ばれた国は?

世界の工場」とは、「世界中から原材料を輸入し、それを元に製造した製品を世界中に輸出している大規模な工業国」のことを指す言葉です。イギリスの経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズさんにより提唱されました。

 

 

「世界の工場」の今と昔

21世紀の世界の工場は中国といわれています。中国は積極的に海外の企業や工場を受け入れ、豊富な資源を背景に多くの工業製品を輸出する工業大国となりました。しかし「世界の工場」とはもともと、19世紀、産業革命により世界で最初の工業国となったイギリスに対し使われていた言葉です。

 

イギリスが世界の工場と呼ばれた理由

綿製品の販売で莫大な利益を得たイギリス

かつてイギリスは、世界各地から原材料を輸入し、自国の工場で製品を製造し、世界中に輸出していました。当時の主要工業生産物は綿製品でした。イギリスは世界各地から綿花を輸入し、綿製品として売り出し莫大な利益を上げていたのです。幕末に日本が開国した時の最大輸入品目は、イギリスで作られた綿製品でした。

 

イギリス覇権時代「パックス・ブリタニカ」を実現

イギリスだけで世界の工業生産額の半分を占めていたというのですから、驚きです。そうして付けた力を背景に、世界中に植民地を作り覇権を広げていったのです。この19世紀に始まる産業革命から20世紀初頭までの期間、イギリスの海軍力と経済力はピークに達し、「世界の秩序維持はイギリスしだい」とさえいえる強大なものになりました。その為古代ローマ時代の「パックス・ロマーナ(ローマの平和)」になぞらえて、「パックス・ブリタニカ(イギリスの平和)」と呼ばれています。しかし後にドイツの台頭や第一次世界大戦の勃発で崩壊しました。

 

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