ヨーロッパの有名な神話一覧
(画像出典:Gerhard GellingerによるPixabayからの画像)
ヨーロッパでは地域によって様々な神話が存在し、ヨーロッパ民族の精神性や宗教観にも深く影響を与えてきました。神話は史実や人々の価値観を反映していることが多いので、史学上でも人文科学上でも重要度が高いです。ヨーロッパの文化や歴史をより深く理解する為にも、どのような神話が語り継がれてきたのが知っておきましょう。
ギリシャ神話
ギリシア神話は、古代ギリシアの諸民族の間で語り継がれた神々の英雄譚です。最高神ゼウスを筆頭に様々な神々が人間界と関わり、愛憎劇が繰り広げます。ヨーロッパで最も有名な神話といえ、宗教、芸術、哲学など多方面に影響を与えました。
ローマ神話
ローマ神話は、古代ローマの諸民族の間で語り継がれた神々の英雄譚です。大部分はギリシア神話をモチーフとしており、ローマ神話に登場する神々はギリシア神話の神々と同一視されています。
北欧神話
北欧神話は、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランドなど北欧地域に伝わる神話です。スカンディナビア神話とも呼ばれています。ゲルマン神話の1種で、キリスト教化する前のノース人の信仰をベースに創られています。
ゲルマン神話
ゲルマン神話は、キリスト教化される前に、ゲルマン民族の間で語り継がれていた神話です。初期のインド・ヨーロッパ神話の発展系です。北欧神話以外にも様々な伝承があったとされていますが、キリスト教の波及にともないそのほとんどは廃れていきました。
ケルト神話
ケルト神話は、ケルト民族の間で語り継がれたケルトの神々の物語です。300以上の神々が存在し、中でも魔術・医術・武術・工芸などあらゆる技能に秀でた太陽神ルーが有名です。
アイルランド神話
アイルランド神話は、キリスト教化以前のアイルランドで信仰されていた神話です。孤島のアイルランドは、長いこと大陸の影響をあまり受けずに独自の神話や伝承が育まれました。他の神話よりも女神の重要性が強調されているのが特徴です。
フィンランド神話
フィンランド神話は、フィンランドのフィン族の間で語り継がれてきた神々や精霊の物語です。主神は天空や雷を司るウッコです。
スラヴ神話
スラヴ神話は、スラヴ民族の間で語り継がれてきた神々の物語です。同じスラヴ神話でも、東スラヴ、西スラヴ、南スラヴで信仰されていた神々は異なりました。なおスラヴ民族は文字を持たなかったので、現在残るスラヴ神話に関する資料は、「異教」としてキリスト教の立場から記されたものがほとんどです。