ヨーロッパの鉄道事情

ヨーロッパの鉄道事情

陸続きのヨーロッパには全域に長大な鉄道網が敷かれており、物資の運搬や人々の移動に欠かせない存在になっています。ヨーロッパにおける鉄道の歴史は非常に古く、ヨーロッパ諸国が世界に先駆け近代化を果たしたことと深い関連性があります。

 

 

鉄道建設初期

16世紀半ば、イギリスの炭鉱で木製レールが使われ、車の通り道に丸太を設置し、その上を貨車を走らせるようになりました。これが最初期の鉄道の姿といわれています。

 

蒸気機関の出現

18世紀後半にイギリスで蒸気機関が発明されます。工業化が飛躍的に進み、鉄製のレールも使用されるようになり、本格的に鉄道の歴史が始まったのです。そしてイギリスが鉄道の有用性を証明したことを皮切りに、ヨーロッパ各地で鉄道建設が活発化。フランス、イタリア、ドイツ、ベルギーと次々と鉄道を開通させていきました。先行するイギリスに対抗する形で、ヨーロッパ諸国は近代化を前進させていったのです。

鉄道狂時代に突入

鉄道建設が世界的に活発化した19世紀後半から20世紀初頭の間に、ヨーロッパでは、年間数千から1万kmという異常なペースで総延長距離を伸ばしていました。このような時代は鉄道狂時代とも呼ばれ、この間に現代にも残るヨーロッパの大部分を覆う鉄道網が形成されたのです。大陸別の鉄道延長距離ではヨーロッパはアメリカに次ぐ長さになりました。

 

国際機関が次々に設立

鉄道狂時代に敷設された鉄道網のおかげで、短期間かつ広範囲へ大量の人や物資を送り届けられるようになり、同時に広範囲に様々な事象を統括する国際機関も設立されるようになりました。

 

多くの投資家が破綻

一方で同じ区間に鉄道路線が重複して敷設されたりなど、行きすぎた鉄道への投資で多くの投資家が破綻するということが起きました。まさに鉄道狂と呼ぶにふさわしい様相です。

 

ヨーロッパ鉄道史年表

1803年
イギリスで世界初の公共目的の馬車鉄道「サリー鉄道」が開業。イギリス、サリー州のワンズワースとクロイドンを結ぶ。

 

1807年
イギリスで世界初の旅客輸送を行う馬車鉄道が開業。

 

1825年
19世紀初頭蒸気機関を使った鉄道の研究や開発が始まる。 1825年イギリスで世界初の蒸気機関を用いる公共鉄道が登場し、ストックトン・ダートリン間を結ぶ鉄道が開業。世界初、ヨーロッパ初の商用鉄道。

 

1832年
フランス初の商用鉄道が開業。

 

1835年
ニュルンベルク−フュルト間を結ぶドイツ発の鉄道が開業。

 

1837年
イギリスのロバート・デビッドソンにより電気機関車が製作される。

 

1855年
ヨーロッパ列強が進出した中近東にも鉄道が建設される。イギリス資本により、1855年にはエジプトに初の鉄道が開通。

 

1863年
イギリスが世界初の地下鉄を開業。

 

1879年
ドイツのシーメンス社が本格的な電気機関車を試作、公開。

 

1881年
ドイツの首都ベルリンで世界初の路面電車が開業。

 

1893年
1888年から建設開始されていたアナトリア鉄道が開通。

 

1896年
ハンガリー・ブダペストにて世界2番目の地下鉄が開業(電化式地下鉄としては世界初)。 スイスでは世界初の交流電化鉄道が開業。

 

1891年
ロシアはシベリア横断鉄道の建設を開始。この鉄道はロシア国内南部を端から端まで東西に横断し、ヨーロッパ・アジア間の大量の人員、物資の移動を可能にした。建設は東西の両端から進められ、1916年に全面が開通。

 

1912年
ドイツでディーゼル機関車が製作される。

 

1981年
フランス国鉄がTGVの南東線を開業し、最高時速260qを上回る。

 
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