ヨーロッパの宗教の種類や割合【キリスト教が多い理由】

ヨーロッパの宗教の種類や割合【キリスト教が多い理由】

ヨーロッパの宗教の種類や割合【キリスト教が多い理由】

ヨーロッパの宗教はヨーロッパにおける文化、美術史、音楽、哲学、法律など様々な分野に影響を与えました。ヨーロッパの宗教を理解することは、ヨーロッパの伝統や歴史を知る上でとても役に立つことです。

 

 

キリスト教

ヨーロッパで圧倒的に広く普及している宗教はキリスト教です。ヨーロッパ人の約75%がキリスト教徒で、他の宗教を圧倒しています。

 

古今通じて、ヨーロッパ社会を宗教面で支えてきたのは一貫してキリスト教なので、この地にキリスト教徒が多いのはある意味当たり前といえます。

 

「ヨーロッパ」を構成する主要な3要素を挙げるのなら、「ギリシア・ローマ文明」、「ゲルマン民族」に並び、「キリスト教」が挙げられますね。

 

ちなみにキリスト教が誕生したのは、今のヨーロッパの地ではなく、ローマ帝国に支配されていた中東のユダヤの地。紀元前7年〜4年頃とされています。本格的にヨーロッパの地に広まり始めたのは、392年、テオドシウス帝の時代に正式に国教と定められてからです。

 

キリスト教の宗派

キリスト教はカトリック/正教会/プロテスタントの3宗派に分かれていますが、ヨーロッパではカトリックが38%、プロテスタントが10%、正教会がが22%といった割合になっています。

 

カトリックはイタリアなど南部のラテン系国家で、プロテスタントはイギリスやスカンディナヴィア諸国など北部のゲルマン系国家、正教会はロシアやベラルーシなど東部のスラブ系国家でさかんな傾向にあります。(ちなみにアメリカではプロテスタントが主流です。)

 

カトリック/プロテスタント/正教会の違い
  • カトリック:聖母マリアを信仰の対象とし、古代からの教えを重んじる伝統的な教派。
  • プロテスタント:宗教革命時ルターが唱えたもので、元来の形を改革しカトリック教会から分離した教派。
  • 正教会:ローマとビザンチン帝国を中心に広まり1054年カトリック、プロテスタントなど西方教会と分離した教派。

 

イスラム教

キリスト教に次いで、トルコやボスニア、アルバニアなど東南ヨーロッパを中心に広く信仰されているのはイスラム教です。西ヨーロッパでも、イスラム圏からの移民でムスリムが増加傾向にあります。

 

かつてはキリスト教よりはるかに多様な民族に信仰されていましたが、近代以降のキリスト教の拡大に伴い規模は縮小しました。また現代においては、テロなどの影響でヨーロッパ全体で反イスラムの風潮が勢いを増しており、無差別なムスリムへの排斥も深刻になっています。

 

 

その他の宗教

上記2種の宗教に比べ、比率は少ないものの、ユダヤ教、ヒンドゥー教、仏教などの信徒も一定数存在しています。

 

仏教

近年若者を中心に仏教への関心が高まり、仏教徒の数が急速に増えているそうです。ロシアのカルムイク共和国ではチベット系仏教が主流で、ヨーロッパ唯一の仏教国です。【関連記事:ヨーロッパの仏教国や布教の歴史】。

 

ユダヤ教

ヨーロッパには古来よりユダヤ人のコミュニティが存在していて、各国に数万人から数十万人のユダヤ教徒が存在しています。南北アメリカに存在するユダヤ教徒も、ヨーロッパから渡来した移民に由来しています。中世以降のヨーロッパのキリスト教社会で差別感情が高まり、20世紀にはナチスドイツによる大迫害を引き起こしました。

 

無宗教

近年は無宗教や無神論の人も西欧を中心に増えていて、ドイツやスウェーデン、フランスやチェコなどでは無宗教者の割合が高いです。チェコ人は7割が無宗教とされています。

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