イタリアの政治史は、古代ローマの統治から中世の城邦時代、近代の統一から現代まで、様々な政治形態を経験してきました。その歴史の中には、世界の政治体制や思想に大きな影響を与えた時期も存在します。ここでは、その変遷と主要な出来事について見ていきましょう。

古代 - ローマ共和制から帝政へ

紀元前5世紀、ローマは共和制を採用し、元老院が政治の中心となりました。しかし、紀元前1世紀の内乱を経てオクタヴィアヌス（アウグストゥス）が全権を握り、帝政が始まります。

中世 - 城邦の時代

西ローマ帝国の滅亡後、イタリア半島は数多くの城邦に分裂します。これらの城邦は、商業、芸術、そして政治の舞台となり、ルネサンスを生み出す土壌となりました。

近代 - イタリア統一

19世紀半ば、イタリア統一運動が高まり、サルデーニャ王国を中心に様々な地域が統合。1861年にはイタリア王国が成立し、近代イタリア国家が誕生しました。

20世紀 - ファシズムの台頭と共和制への移行

20世紀に入ると、経済の混乱を背景にファシズムが台頭。1922年にムッソリーニが首相に就任し、独裁体制を築きます。しかし、第二次世界大戦後、1946年の国民投票により共和制に移行します。

21世紀 - EU加盟と政治的不安定性

21世紀のイタリアは、1993年の加盟以来、欧州連合（EU）の一員として活動しています。一方で、内閣の頻繁な交代など政治的な不安定性が続いています。