ヴァイキングと海賊の違いとは?

ヴァイキングと海賊の違いは何ですか?

海賊というのは、海上で活動し、商船や港を襲って略奪する人のことです。ヴァイキングというのは、8世紀から10世紀にかけて、ヨーロッパ各地で出稼ぎ的に海賊活動を行った北ゲルマン民族のことです。

 

 

つまるところ、「海賊」というのは「行為」のくくりで、「ヴァイキング」というのは「民族」のくくりと考えたらわかりやすいと思います。

 

ヴァイキング=海賊ではない

ヴァイキングが皆が皆海賊活動をしていたわけでもなく、漁師・農民・貿易・傭兵など生計の立て方は様々でした。

 

ヴァイキングは、探検家、商人、植民者としても活動しており、その影響はヨーロッパ各地に広がりました。彼らは新しい貿易路を開拓し、遠くアイスランドやグリーンランドにまで到達しました。

 

海賊とヴァイキングの活動範囲

一方で、一般的な海賊は主に商船や沿岸部を襲撃することを目的としており、ヴァイキングのような広範囲に渡る探検や植民活動は行っていませんでした。海賊は特定の地域や海路において略奪を行うことが多く、ヴァイキングのような政治的、文化的な影響を与えることは少なかったのです。

 

以上のことから、ヴァイキングと海賊を同一視することはできません。ヴァイキングは特定の民族であり、海賊行為も含む幅広い活動を行っていたのに対し、海賊は主に略奪を目的とした行為者を指します。

 

海賊活動が有名なのでヴァイキング=海賊と結び付けがちですが、あくまで海賊行為はヴァイキングの経済活動の1つであった、くらいに考えておきましょう。