ルネサンスがのちの産業革命に与えた影響とは?

 

産業革命とは、18世紀後半から19世紀末にかけてヨーロッパで起こった、農耕社会から工業社会への急速な転換現象のことです。始まりは18世紀イギリスでしたが、19世紀以降はフランスやドイツなど他のヨーロッパ諸国も追いつけ追い越せとばかりに工業化を遂げていきました。

 

産業革命によりあらゆるものが機械化され、ヨーロッパにおける生産量や貿易規模は世界でも抜きんでたものとなりました。そしてより多くの資源を得るため、ヨーロッパ列強諸国は植民地獲得に躍起になるようになり、「帝国主義」と呼ばれる時代が開始されるのです。

 

ルネサンスと産業革命の関係

なぜヨーロッパが世界に先駆けて産業革命を起こせたのかというと、もともとヨーロッパには技術的な先進性と優位性があったためです。そしてその先進性と優位性がなぜ生まれたのかというと、14世紀から16世紀にかけて起こった技術的革新、すなわちルネサンスの影響が大きいのです。

 

ルネサンス期の技術的革新

ルネサンス期には科学、天文学、地理学などの分野で数々の発見や発明が行われました。例えば、コペルニクスの地動説やガリレオ・ガリレイの天文学的観測、レオナルド・ダ・ヴィンチの工学的アイディアなどが挙げられます。これらの発見や発明は、後の科学技術の発展に大きな影響を与えました。

 

科学的思考の確立

ルネサンスはまた、科学的思考の確立にも貢献しました。中世の神学中心の考え方から離れ、観察と実験に基づく科学的手法が重視されるようになりました。この科学的手法は、産業革命期の技術開発や工業化においても重要な役割を果たしました。

 

印刷技術の発展と知識の普及

ルネサンス期のもう一つの重要な要素は、活版印刷術の発明です。ヨハネス・グーテンベルクによって発明された活版印刷術は、書物の大量生産を可能にし、知識の普及を大幅に加速させました。これにより、科学的知識や技術が広く共有され、産業革命の基盤が築かれました。

 

産業革命は近代移行の画期とされますが、ルネサンスは「近世」移行の画期とされ、ルネサンス時代を「近代前期」と解釈する見方もあります。ルネサンス期の技術的革新と科学的思考の確立が、産業革命の原動力となり、ヨーロッパが世界の技術的先進国となる基盤を築いたのです。