ソ連が起こしたミサイル事故とは

1960年にソ連で起こったミサイル事故「ニュジェーリンの大惨事」の原因は何だったのですか?

1960年10月24日、11月7日の十月革命の記念日を控え、ソ連のバイコヌール宇宙基地(現カザフスタン共和国チュラタムに位置)で、大陸間弾道ミサイルR16の試験打ち上げが行われましたが、発射直前に爆発・炎上し、大勢の軍人や技術者が亡くなっています。

 

「ニュジェーリンの大惨事」の動画

 

この事故は開発の責任者であり、この炎上に巻き込まれ殉職したミトロファン・ニュジェーリンの名から、「ニュジェーリンの大惨事」と呼ばれ、事故原因は発射台での準備中に、作業員の誤操作により、液体燃料を満載した二段目のロケットエンジンが着火したことにありました。

 

今でもロシアの宇宙開発関係の現場では、毎年10月24日にこの事故の犠牲者の追悼が行われています。

 

余談

後のソ連によるキューバへの中距離弾道ミサイル配備は この事故でR16の開発が遅延し、より強力な大陸間弾道ミサイルの開発を迫られたことが背景にあります。

 

またこの事故は当初航空機事故と発表され、ゴルバチョフがペレストロイカの一環として報道の自由化を行うまで、国家機密として隠匿されていました。