大航海時代開幕による「世界の一体化」とは?

 

大航海時代とは、15世紀から17世紀にかけて、ポルトガルスペインなどを中心にヨーロッパの冒険家たちが海を渡り、アメリカやアフリカ大陸に上陸していった時代のことです。この時期に、それまで交流のなかった大陸との交流が生まれ、西洋を主体とした世界の一体化が起きました。

 

 

ヨーロッパの繁栄

ヨーロッパ諸国は、アメリカやアフリカ大陸を発見すると、こぞってその地域を植民地として支配下に置こうとしました。特に貴金属や香辛料の産地の発見は、国を豊かにするのに非常に大きな役割を果たしました。また、奴隷貿易もヨーロッパに富をもたらし、奴隷の労働力によって、生産力が底上げされました。

 

ヨーロッパ文化の拡大

アメリカやアフリカの先住民の人々は、一方的に搾取され虐げられる立場になり、その数は、植民地化前の10%にまで減少したとされています。生き残った人たちも無理やり改宗させられて、奴隷にされるなどした為、アメリカやアフリカの伝統的な文化や生活は破壊され、ヨーロッパ化が急速に進行していきました。

 

現代も根強く残る、人種差別や民族主義が火種となって起こるもめごとは、この時代の強引な一体化がいまだに尾を引いているという見方もあります。