ハプスブルク家が「青い血」の一族と呼ばれる理由は?

ハプスブルク家が「青い血」の一族と呼ばれる理由はなんですか?

「青い血」というのはハプスブルク家に限らず、ヨーロッパでは貴族全般を指し使われていた呼び名ですね。もちろん本当に「血が青かった」わけではありません。

 

あだ名の由来

貴族というのは肉体労働をせず、全然日焼けしないので、大体皆、静脈が青く浮き出るほど透き通った白い肌をしていました。貴族はそれを見て、「自分たちには“高貴な血”」が流れているとして「青い血の一族」を自称したのです。

 

病的、弱弱しいの揶揄?

ハプスブルク家は戦略的に近親婚を繰り返したために、遺伝性疾患で代々病弱だったといいます。そして病的なまでに地肌が白く、弱弱しかったことから、ハプスブルク家の場合の「青い血」は「近親婚」の比喩でも使われていました。

 

肌の白さが際立っているカルロス2世(1661 - 1700年)の肖像画。彼は何重もの近親婚の影響で、生まれつき病弱で、生涯様々な身体障碍に苦しめられた。