オーストリアの森林事情〜「ウィーンの森」が有名〜

オーストリアで最も有名な森「ウィーンの森(Wienerwald)」

 

オーストリアは中欧屈指の森林大国であり、国土のおよそ半分が、トウヒやカラマツ、モミを中心とした森林に覆われています。とりわけアルプス山地の植生は豊かで、北部では混合林や針葉樹林が、南部では落葉広葉樹が広がっています。

 

この国の森林としては、アルプス山脈の一部をなす「ウィーンの森」と、世界遺産にも登録されている「カルパティア山脈の原生ブナ林」が有名です。

 

ウィーンの森とは

位置:ウィーン郊外およびニーダーエスターライヒ州東部
面積:縦45Km 横30Km
樹種:ブナ、カシ、シデ、マツ、モミ

 

ウィーンの森(Wienerwald)は、アルプス山脈の一部をなす、オーストリアで最も有名な森で、北部はブナやシデ、カシなどの落葉樹、南部はマツやモミなどの針葉樹が植生しています。首都ウィーン近郊に位置することから、ウィーン市民のレクリエーションの場としても人気があります。

 

ウィーンの森の歴史

ウィーンの森には8世紀頃から人が住み始めましたが、今まで開発されずに残されてきたのは、王室がこの森を狩猟場として保護してきたことが背景にあります。古くからウィーン市民から愛されてきた森であり、伐採計画が持ち上がったことはありますが、市民の反対運動により断念されてきたのです。