ブルターニュ地方は、フランス最北西の、英仏海峡と大西洋に面した半島部分。フランスの数ある郷土料理の中でも、この地方のものは特に有名ですが、沿岸部は「海の国」、内陸部は「森の国」と呼ばれる通り、ブルターニュ内でもまた、風土に応じた食文化の違いがあるのです。
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ブルターニュ地方の沿岸部は、サバ、スズキ、イワシ、ポラック、カキ、ホタテ貝、ムール貝、オマールなど、様々な魚介類に恵まれる海の幸の宝庫です。ブルターニュ名物は「海の幸の盛り合わせ」。
ブルターニュ地方で頻繁に使われる白インゲン豆
また、沿岸の穏やかな気候で、野菜の産出もさかんですが、中でも白インゲン豆は有名で、料理に「ブルターニュ風」とつくと、大抵、白インゲン豆が付け合わせられています。
ブルターニュ地方内陸部は、寒冷な気候と日照時間も少なく痩せた土地。育てられる作物は限定されますが、12世紀頃、アジアからブルターニュの気候でも元気に育つソバがもたらされて以来、蕎麦粉を使った料理がこの地方を代表するものとなっています。
フランス菓子で屈指の人気を誇るクレープというのは、実はブルターニュで蕎麦粉を使って作られた、ガレットと呼ばれるパンケーキが起源なのです。
ブルターニュには、養豚農家や加工場が集中し、アンドゥイユ(豚の腸詰め)、田舎風パテ、ブーダン(ブラッドソーセージ)などの加工食品の種類も豊富です。
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