フランク王国の最盛期はいつ?

フランク王国の最盛期はいつですか?

フランク王国の最盛期はカール大帝(在位:768年〜814年)の時にやってきました。カール(フランス語ではシャルマーニュ)はピピン3世の死後、弟カールマンと共同で即位し、771年の弟の死にともない単独の王となります。

 

即位後、周辺のゲルマン諸王国を併合することで、領土拡大を進め、774年には教皇からの要請でランゴバルド王国を征服。次いで北イタリア、バイエルン、ザクセン、パンノニア(現ハンガリー)などを併合し、北海から地中海にまでいたる、西ヨーロッパの全領域(ブリテン島を除く)を治める大帝国(通称カロリング帝国)を築き上げたのです。

 

教皇より西ローマ皇帝として戴冠を受けるカール。フランク王国が繁栄の頂点に達したことを象徴づける出来事といえる。

 

そして800年、カールがローマ教皇より西ローマ帝国皇帝として戴冠を受けたことで、「カール大帝」となると共に、王国は「キリスト教世界の保護者」としての権威も獲得。

 

それに留まらず、カールは学芸を奨励し、失われた「純粋なラテン語」の復興に力を入れるなど、ルネサンスの先駆けといわれる「カロリング=ルネサンス」を体現しているので、彼の治世でフランク王国は政治的・宗教的・文化的にも最盛期を迎えたといえるのです。