パドヴァの歴史

パドヴァの街並み

 

パドヴァは、イタリア北東部に位置し、ヴェネト州に属する都市です。州第三の人口規模で、商工業や観光業がさかんに行われています。

 

パドヴァの時代変遷

 

古代

伝承では前12世紀、トロヤ王アンテノールに建設された「パタウィウム(Patavium)」を起源とする古い都市で、前1世紀のローマ征服以降は同国保護下の自治都市パドヴァとして繁栄しました。

 

中世

西ローマ帝国崩壊後は、東ゴート王国東ローマ帝国(ビザンティン帝国)の支配を経て、ランゴバルド王国に服従。601年ランゴバルド王国に対し反乱を起こしますが、その制裁に街は徹底的な破壊を受けています。

 

ロンバルディア同盟

12世紀、神聖ローマ帝国に対抗するロンバルディア同盟に加わったことで、その経済的恩恵を受け、カラーラ家の支配下で再び繁栄。13世紀には、ヨーロッパ最古の大学の1つパドヴァ大学が設立されるなど学芸都市としても知られるようになりました。

 

近世

15世紀にはヴェネツィア共和国の支配下に入り、18世紀末ナポレオンの手で同国が滅亡すると、今度はオーストリア帝国の支配下に入ります。しかし19世紀半ばからのイタリア統一運動(リソルジメント)、その結果のイタリア王国成立を経て、1866年の第三次イタリア独立戦争の結果、現イタリア共和国の前身であるイタリア王国に併合されていったのです。

 

近代

20世紀以降は急激な工業発展により、北イタリアにおける経済的中心となり、第一次世界大戦では対オーストリア戦線における軍事的要衝として機能していました。第二次世界大戦末期には、ナチス傀儡のイタリア社会共和国の支配下に入り、連合国の爆撃で市街は大きな被害を受けました。