ロシア帝国とロシア連邦との違い

ロシア帝国とロシア連邦の違い

ロシア帝国は皇帝を頂点とする専制国家であり、ロシア連邦は大統領制を採用する共和国だ。領土規模や政治体制に大きな差がある。本ページでは、ロシア帝国とロシア連邦の歴史的つながりや違い、現代的意義を理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

ロシア帝国とロシア連邦との違い

ロシア帝国の国旗(左)とロシア連邦の国旗(右)。


1721年ピョートル1世の即位にともない成立し、1917年のロシア革命まで存続したロシア帝国と、1991年ソ連の解体にともない成立したロシア連邦の違いについて解説しています。



領土の違い

ロシア帝国の最大版図は約2200万平方キロメートルと、現ロシア連邦の領土約1700万平方キロメートルよりも広大でした。


ロシア帝国は現在は独立国であるベラルーシウクライナポーランドなど東欧諸国、フィンランドやバルト三国など北欧諸国、さらにはカザフスタンやウズベキスタンなど中央アジア諸国まで支配下に治めていたからです。


政治制度の違い

ロシア帝国は帝政、ロシア連邦は共和政という違いがあります。帝政とは皇帝があらゆる権力を握る中央集権制度であり、ロシア帝国ではロマノフ家が皇帝位を世襲していました。


それに対してロシア連邦は(少なくとも表向きは)、民主主義を理想とした共和政という統治体制を採用しています。


社会の違い

ロシア帝国には貴族・聖職者・名誉市民・商人・カザーク・農民・農奴などからなる身分制が敷かれていましたが、ロシア革命後にソビエト人民委員会議により廃止されたため、現ロシア連邦にはこのような身分制度は残されていません。