アイルランド自由国の成立と運営には、数多くの政治家と独立運動家が関与しました。その中でも特に影響力のあった人物について、本稿ではいくつかの主要な指導者を取り上げて詳しく説明します。

 

 

マイケル・コリンズ

マイケル・コリンズ（1921年）

 

マイケル・コリンズは、アイルランド共和軍（IRA）の指導者であり、アングロ・アイルランド条約の交渉において重要な役割を果たしました。彼はその融通無碍な政治手腕と軍事戦略で、アイルランド独立運動を大きく前進させました。しかし、条約が批准された後、反対派からの批判を受け、1922年のアイルランド内戦中に暗殺されました。

 

ウィリアム・コスグレイブ

ウィリアム・コスグレイブは、マイケル・コリンズの死後、アイルランド自由国の初代大統領となりました。彼は内戦の終結と国家の再建に尽力し、アイルランド自由国の安定化と発展に大いに寄与しました。

 

エイモン・デ・ヴァレラ

エイモン・デ・ヴァレラは、アイルランド独立運動の初期から活動していた政治家で、アイルランド自由国に対する強硬な反対派として知られています。彼は後にフィアナ・ファイル党を設立し、1932年からアイルランドの首相として事実上の統治者となりました。彼の指導の下、1937年には新憲法が制定され、アイルランドは名実ともに独立国となりました。