バルカン半島に位置するセルビアは、中世から近代にかけてオスマン帝国、オーストリア＝ハンガリー帝国、ユーゴスラビアなど、さまざまな政治体制を経験してきました。1990年代のユーゴスラビア崩壊後、独立国として新たな政治体制を模索し、2006年モンテネグロとの分離を経て、現在の形に落ち着いています。

 

 

 

 

憲法

セルビアの現行憲法は2006年に制定されました。憲法ではセルビアを立憲共和制国家と規定し、人権の尊重、民主主義、立法の独立といった原則を盛り込んでいます。

 

国家元首

セルビアは立憲共和制であり、大統領が国家元首となっています。大統領は国民の直接選挙により選出され、主に国家の象徴的な役割を担っています。

 

行政

行政権は首相と閣僚からなる政府が担っており、首相は議会の信任に基づいて大統領によって任命されます。

 

立法

立法権は一院制の議会にあります。全250議席の議員は、比例代表制により選出されます。

 

政党

セルビアの政治は多党制で、左派から右派、民族主義からリベラル派まで、多種多様な政党が存在します。政権交代も活発で、政策の多様性を反映しています。

 

司法

司法権は独立しており、最高裁判所が最終的な裁定を行います。裁判官の任命は司法評議会が行います。

 

地方自治

セルビアは地方自治を重視し、31の郡と首都ベオグラードから構成されています。これらの自治体は独自の行政機関を有し、教育、医療、公共交通など、一部の政策を自己決定しています。

 

選挙制度

セルビアでは18歳以上の市民に普通選挙権が与えられ、大統領、議会議員の選出や国民投票に参加することができます。