「三部会を始めた人は？」という問いに対しては「フランスのフィリップ4世」がアンサーになります。三部会の開始は1302年に遡り、それはフランスの歴史、そして後の世界の歴史に大きな影響を与えました。以下では、フィリップ4世が三部会を始めるに至った背景を解説していきます。

 

 

 

フィリップ4世の背景

フィリップ4世は、フランス王国・カペー朝の国王で、1302年に三部会を開始しました。これはフランスの制度として初めて、全身分（聖職者、貴族、平民）が集まって議論する場となったのです。フィリップ4世の目的は、特に教皇ボニファティウス8世との権力闘争において、国内の支持を固めることでした。

 

三部会と国王権の強化

三部会の設立は、国王と教皇との権力闘争の一環として行われました。当時の教皇は、自らが神の代理人として全キリスト教徒を統治する権利を主張していましたが、これに対抗してフィリップ4世は、三部会を通じて自身の権限を強化し、国内の支持を確実なものにしようとしました。これは、中世フランスにおける国王権の強化という大きな流れの一部であり、フランスの絶対王政への道を開いたとも言えます。