ギリシャとトルコの食文化が似ているのには、その歴史的な関わりの深さゆえです。ギリシャは15世紀から19世紀にかけ、トルコの前身オスマン帝国による支配を受けていたので、トルコの食文化の影響を多大に受けています。
ただ両国の関係は、歴史問題や領土紛争を抱えているだけあり、良好とは言えません。ギリシャ人やトルコ人に対して、軽はずみに「ギリシャ料理とトルコ料理は似てる」などと言うと、相手の機嫌を損ねてしまう可能性もあるので注意しましょう。
ギリシャとトルコの食文化は非常に似ていますが、イスラム教徒が中心のトルコでは、教義上、制限が多い肉や魚介類などを食材を含まない料理が発展していきました。
イスラム教の教義では豚食はNGとされる
一方、正教徒が中心のギリシャでは、特にそのような制限はなく、肉や魚をふんだんに使った料理が普通に食べられます。海に囲まれた漁業がさかんな国なので、魚介類を豊富に用いた料理が発展していきました。
ギリシャはキリスト教圏のヨーロッパでは珍しくタコを食べる国。旧約聖書には、「水の中にいてひれやうろこのないものは、すべて汚らわしいものである。」と書かれているので、タコを忌避する国が多いのです。
|
|
|
|