重商主義にも初期に行われた重金主義と、後期に行われた貿易差額主義がありますが、どちらも問題をはらんでおり、批判されています。
金銀の蓄積による国富増大を目的としている為に、植民地における収奪を過熱化させた。
国が産業を保護し貿易を促進する政策な為、国から保護された産業だけが圧倒的に得をする特権階級を生み出した。
貿易差額主義は、国が貿易に介入・統制することで成り立つ理論なので、「自由主義的な競争こそが、生産を促す」と考えに基づき、これを批判する声もあがるようになります。このいわゆる自由貿易主義というものの提唱者として、『国富論』の著者アダム=スミス(1723〜1790年)が有名で、その理論は現在我々の立脚する資本主義の土台となっているのです。
重商主義に対抗する自由貿易主義を唱え、資本主義の成立に貢献したアダム=スミス(1723〜1790年)
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