スラヴ神話に登場する「竜(ドラゴン)」とは?

ロシア人画家ヴィクトル・ヴァスネツォフ( 1848〜1926)が描いたズメイ

 

スラヴ神話に登場する「竜(ドラゴン)」とは、ズメイのことです。ズメイはスラヴ神話に限らず東欧、中欧を代表するドラゴンですが、とりわけスラヴ神話では、様々な性質を持った重要な存在として描かれています。

 

 

 

ロシア・ベラルーシ・ウクライナにおけるズメイ

ロシアベラルーシウクライナにおいて言い伝えられるズメイは、4本の足を持つ獣で、しばしば金や食糧のために小さな町や村を襲う悪者という位置づけです。

 

恐ろしい生態

そう高くはないものの知性もあり、3〜7つある頭は、たとえ切り落としたとしても、その切り口を火であぶらなければ復活するとされています。またその血はとても有毒であり、地表にも吸い込まれないと言われています。

 

バルカン半島におけるズメイ

バルカン半島におけるズメイは、3つの首を持つ姿で表現されることが多く、雌雄があり、人間のように外見や性格に差異が認められるとも言われています。

 

オスとメスのバランスで世界の均衡が保たれる

人間を憎悪するメスのドラゴンは、気候を荒らすため、とりわけ農民には疎まれる存在です。対してオスは人類に親しみを持っており、作物を守る守護竜とされています。この水と炎で例えられる正反対の2つの性質のバランスにより、さまざまな事象に対しての均衡を保つとされているのです。