チェコ国旗の色の意味とは?

チェコの国旗

 

チェコの国旗は青・白・赤の三色(汎スラヴ色)で描かれた国旗です。白は“清潔”を、青は“空”を、赤は“自由の為に流された血”を表わしています。また赤・青・白からなる汎スラヴ色はスラブ民族に古来より親しまれている配色です。もともとは自由と革命の理想を象徴しています。

 

国旗の歴史

チェコは1993年にチェコスロバキア(1918年成立)から分離することで成立した国です。現在の国旗はチェコ・スロバキア時代の国旗を流用したもの。元々は、はボヘミアの印章に由来した白と赤の二色旗を使っていたのですが、ポーランドの国旗と同じ柄であることから、スロバキア、モラビアの伝統的な色である青を加え差別化を図りました。

 

チェコは歴史的に、ハンガリー王国、ポーランド王国、ハプスブルク家など代わる代わるに支配を受け宗教的、政治的に抑圧される時代が続きました。第二次大戦後にチェコスロバキア共和国が成立しましたが、ソ連の影響が強く真の意味で独立とはいえない状況でした。しかし1989年になるとビロード革命により共産党体制が崩壊し、さらにその後チェコとスロバキアが分離したことで、単独独立国となったのです。

 

国旗の赤が示すように、独立を勝ち取るまでの犠牲、すなわち「自由のために流された血」というのは決して少なくなかったのです。