古代ギリシアでは、神が住まう館として神殿が建設され、ギリシア人の崇敬を集めていました。神殿では人々は神に祈って幸福を願ったり、神託によって国家の重要事を決めたりし、重要な社会的機能を担っていました。ここではとくに有名な古代ギリシアの神殿を紹介したいと思います。
所在地:アテネ
アテネのアクロポリスの丘の上に建つ、都市アテネの守護神アテナイを祀る神殿です。ペルシャ戦争後の紀元前5世紀後半(古典時代)に、当時にして指折りの建築家や芸術家達を結集し、15年の歳月をかけて建設されました。
所在地:サモス島
ドデカネス諸島のサモス島に位置する、最高神ゼウスの妻ヘラが祀られている神殿です。サモス島はヘラ生誕の地ともされています。戦争や災害により何度も破壊されたため、現在は一本の円柱とわずかな遺跡が残るのみとなっています。
所在地:デルポイ
ギリシャ中部のパルナソス山麓の都市デルポイに建つ神殿です。紀元前6世紀に建造され、予言の神アポロンが住まう場所として、古代ギリシアで最も重要な神託所となりました。国家の重要な決定はこの神殿によってなされていたのです。元々は38本のドーリア式の列柱が並んでいましたが、現在は復元された6本の柱のみとなります。
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