ファシズムは第一次大戦後のヨーロッパ(主にイタリアやドイツ)で生まれました。1917年にロシアで社会主義政権が樹立され(ロシア革命)、その影響で、ヨーロッパ各国で社会主義運動や労働運動が勃興していたことが背景にあります。
社会主義運動や労働運動が過熱すると、革命を恐れる支配者層による、労働者抑圧を求める声が大きくなり、
「階級闘争の過熱は、国家の破滅を招く」
と考えるファシズム運動の指導者と利害が一致します。
そして指導者たちは資本家や経営者の支持を受け、「秩序維持」や「平和」という名目で労働者や社会主義者を攻撃し始めたのです。
1917年2月、ロシアで国際婦人デーにあわせて女性労働者中心の「パンをよこせ」デモが起こり、ロシア革命の引き金となった。このロシア革命が、全ヨーロッパの労働運動・社会主義運動を喚起し、それを抑圧しようとするファシズムの台頭を招いた。
またファシズムというのは、
「国民が潤うには国家に権力や富が集中する必要がある」
「国民の上位に国があり国民は国のためにある」
という価値観に立脚しています。
なのでムッソリーニにせよヒトラーにせよ、共通して「一国一党独裁体制」の構築を目的として、大衆動員を積極的に利用することでそれを実現させているわけですね。
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