キクラデス彫刻の影響とは?

キクラデス彫刻の影響とは?

キクラデス彫刻の影響は、後世のギリシャ美術に見られる抽象性と造形美の基盤にあった。シンプルな形態と人間像表現が近代美術にも再評価されたのである。本ページでは、ヨーロッパの古代美術やギリシャ文化、芸術史への影響などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

キクラデス彫刻の影響とは?


我々が「原始的」と呼ぶ芸術の中に、むしろ未来を射抜くような眼差しを見ることがある。
キクラデスの像は、その最たるものである。



─ コンスタンティン・ブランクーシ(彫刻家・1876~1957)



キクラデス文明といえば大理石彫刻が有名ですが、これは後世にどのような影響を与えましたか?

キクラデス彫刻は


  • ピカソ( 1881~1973年)
  • ブランクーシ(1876~1957年)
  • ヘンリー・ムーア(1898~1986年)


など20世紀の一部の彫刻家に影響を与えたといわれていますね。


ピカソは画家として有名ですが、彫刻家としての顔も持ち、キクラデス彫刻だけでなく、様々な古代ギリシアの芸術からインスピレーションを得ていたようです。


キクラデス彫刻からインスピレーションを受けていたピカソ(1908年)


キクラデスの彫像の特徴

キクラデスの彫像のほとんどは女性像で、安産や豊穣を祈るために作られたと考えられています。服は来ておらず、顔も鼻筋がつくられているだけ、という簡略化されたデザインが特徴です。


そして実際上に挙げた芸術家達の彫刻作品を見てみると、キクラデス彫刻を思わせる簡略化されたデザインが多いですね。