ロシア美術の特徴と歴史

ロシア美術は、おおもとを辿ればロシア人の祖先である東スラブ人の文化を基礎としています。キエフ大公国に興り、もともとのスラブ美術がキリスト教を受けながら発展を遂げたのが、現在のロシア美術といえます。

 

 

ロシア美術の簡易年表

10世紀

10世紀末にキリスト教がもたらされ、キリスト教(正教)美術の影響が如実に表れるようになる。キエフやノブゴロドにビザンティン建築のソフィア大聖堂が建設された。

 

12世紀

ロシア色の強い寺院が次々と建設されるようになる。

 

18世紀

  • ロシア帝国の繁栄にともない、ロシア美術も大きな発展を遂げた世紀。西欧化政策の一環として、とりわけフランスの影響を強くうけた。
  • 首都サンクト・ペテルブルグにはペテルゴフ宮殿(1746〜1755)、ツァールスコエ・セロー宮殿(1747〜1757)、スモーリヌイ修道院(1748〜1764)などバロック様式の建築物が次々と建てられた。
  • 1757年にはペテルブルグ美術アカデミーが創設され、西ヨーロッパ由来の油絵技法を導入したロシア人油絵画家が活躍するようになった。