プラートの歴史

プラートの街並み

 

プラート(伊:Prato)は、イタリア中部トスカーナ州、フィレンツェの北西約20km地点にに位置する都市です。近代以降、毛織物の一大産地として栄え、現在も有数の工業都市としてイタリア経済を支えています。同じく毛織物産業がさかんなイギリス・マンチェスターになぞらえて、「イタリアのマンチェスター」とも呼ばれます。

 

プラートの成り立ち

旧石器時代から人が暮らしていたことがわかっており、古代においてはエトルリア人の植民市が栄えていましたが、前5世紀頃に原因不明の滅亡を遂げ、ローマによる征服後も廃墟の状態が続きました。その後、この地に村落が形成されたのは9世紀になってからで、12世紀以降は繊維産業がさかんな自治都市として発展していきました。

 

イタリア王国成立後

17世紀になると都市特権が与えられ、18世紀には一時下火になっていた毛織物産業も回復。19世紀にイタリア統一が成され、イタリア王国の一都市になると、同王国における毛織物の三大産地として繁栄を享受しました。この高度経済成長を受けて、20世紀初頭には5万人程度だった人口が、21世紀初頭には17万人にまで急増しています。