広大な植民地を有していた時代のイギリスのことを大英帝国と呼びます。圧倒的な工業力と海軍力を背景に、19世紀後半から20世紀にかけ最大版図を築き上げ、一時は実に地球上の土地の6分の1がイギリス王冠の下に置かれていたのです。最盛期の領土面積は約2600万平方キロにもおよびます。
南アメリカや中国といった「非公式の帝国」も入れれば、世界の4分の1はイギリス帝国の勢力圏に組み込まれていたことになります。現代の超大国といえばアメリカ合衆国ですが、とりわけ18世紀の産業革命期から20世紀の大戦期にいたるまで、世界最強最大の国といえばイギリス帝国だったのです。
イギリス帝国はフレンチ=インディアン戦争(1763年)から植民地北アメリカ独立(1783年)までの第一帝国期と、北アメリカ独立から第一次世界大戦終結(1919年)までの第二帝国期に分けられます。
北アメリカ,西インド諸島,インドなど
カナダ,インド,オーストラリア,ニュージーランド,南アフリカなど
産業革命以降、世界の覇権を握っていたイギリス帝国ですが、第一次世界大戦後に国際的地位の首位をアメリカに奪われ、26年にはイギリス連邦へと変貌。帝国は事実上終焉を迎えました。さらに第二次世界大戦後は相次ぐ植民地の独立により、名実ともにイギリス帝国は解体されました。
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