ドイツ文学の特徴や有名な作品

ドイツ文学とは、「ドイツ語で書かれた文学の総称」と定義することができます。すなわちドイツ連邦国内に関わらず、ドイツ語圏のオーストリアスイスで書かれた文学もドイツ文学のカテゴリーに入ります。

 

 

ドイツ文学の簡易年表

8世紀

古高ドイツ語で書かれた『メルゼブルクの呪文』が登場する。キリスト教化以前の異教時代の文物として大変希少価値が高い。

 

15世紀

イタリアルネサンスの影響がドイツにも伝わり、ヒューマニズム(人文主義)を主題にした作品が多く書かれるようになる。

 

16世紀

ドイツを中心に宗教改革が巻き起こり、ルターによりドイツ語訳された聖書が大量に出回ったことで、新高ドイツ語の発展が大きく促された。

 

17世紀

宗教改革以来の宗教対立の激化や、それに端を発する三十年戦争の拡大など、17世紀は荒れた世情を反映した作品が目立つ。三十年戦争を題材にしたドイツ文学作品としては『阿呆物語』(1668)が有名。

 

ドイツ文学の有名作品一覧

  • 作者不詳『ヒルデブラントの歌』(850年頃)
  • 作者不詳『ニーベルンゲンの歌』(1190~1205年)
  • シュトリッカー『司祭アーミス』(1240年頃)
  • ブラント『阿呆船(あほうぶね)』(1494年)
  • グリンメルスハウゼン『ジンプリチシムス』(1668年)
  • シラー『ワレンシュタイン』(1798〜99年)
  • ヘッセ『デミアン』(1819年)
  • トーマス・マンの『ブデンブローク家の人々』(1901年)
  • ツワイク『グリーシャ軍曹をめぐる争い』(1927年)
  • アーノルト・ツワイクの『グリーシャ軍曹をめぐる争い』(1928年)
  • ゼーガース『第七の十字架』(1942年)
  • ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』(1959年)
  • マルティン・ワルザー『子供時代の弁護』(1991年)