パウロとは何をした人?~ヘレニズム世界でのキリスト教伝道~

パウロとは

パウロは1世紀の使徒でありキリスト教の伝道者であった。地中海各地を巡りヘレニズム世界でキリスト教を広めたことで知られる。本ページでは、このあたりのバックグラウンドと後世への影響について詳しく掘り下げていく。

パウロとは何をした人?~ヘレニズム世界でのキリスト教伝道~


パウロの基本情報

 

生年:5年
没年:60年頃
出身:キリキア属州タルスス
死没地:ローマ
別名:サウロ
活動:ヘレニズム世界でのキリスト教伝道


パウロ(5年 - 60年頃)は、キリスト教の使徒で、新約聖書の著者の1人として知られる人物です。ユダヤ名で「サウロ」とも。共和政ローマ末期のキリキア州タルススにて、ユダヤ人の子として生を受けました。もともとは厳格なユダヤ教徒としてキリスト教徒を迫害する側でしたが、「天の声」を聞いたことで間違いに気づき、自身がキリスト教徒として伝道活動を行うようになりました。そんなパウロですが、今度はユダヤ教徒から敵視されるようになり、エルサレムで捕らえられ、獄中生活を送った後に、59年頃、暴君ネロによるキリスト教徒虐殺の中で殺されたといわれています。



パウロの偉業・功績

キリスト教の伝道

パウロはもとは厳格なユダヤ教徒であり、キリスト教徒を迫害する側でしたが、ある時イエスの声を聞いて回心し、キリスト教徒に改宗。その後エーゲ海沿岸各地で伝道活動を行った為、キリスト教史においてパウロは、キリスト教が世界宗教として飛躍するきっかけを作った功績が認められています。


信仰による義

パウロは「信仰のみによって義とされる」・・・つまり律法による行いではなく、神を信じ神を拠り所とするからこそ神の民になれる、という信念をもっており、この考えは教父アウグスティヌスに継承され、後世に大きな影響をおよぼしました。


パウロの生涯

5年 誕生

ユダヤ教徒の子として、ローマ帝国統治下のキリキア属州タルススに生まれる。生まれながらローマ市民権を持っていた。


30年 イエスの死

十字架にかけられイエスが死去する。


54年 イエスとの出会い/回心

ユダヤ教徒としてキリスト教徒を迫害する側だったパウロだが、天からイエスの声を聞き、回心する。以後キリスト教徒として伝道活動を開始した。


67年 死去

ネロ帝によるキリスト教迫害の中で斬首刑に処され死去。