ギリシャ神話で「最強の怪物」とされるのは?

どの様な神話にも英雄はつきものですが、圧倒的な存在感のある敵も同じです。

 

テュポーンは神とも怪物ともいわれている巨人であり、ギリシャ神話における最大最強の怪物です。

 

ゼウスに対するガイアの怒りから産み落とされた存在であり、ゼウスと死闘を繰り広げるほどの力の持ち主です。

 

一度はゼウスを無力化し洞窟に封じ込めてしまったほどの恐ろしい存在です。

 

 

圧倒的な姿と力

非常に大きく、頭は星にまで届き、腕は伸ばせば世界の東西の端まで届いたといわれています。

 

大腿から下、または下半身がとぐろを巻く大蛇・毒蛇であり、全身は羽だらけで目や口から火を放ちます。

 

また、肩には百の蛇の頭が生えているとされていますが手先も複数の蛇の姿であったり、背中に羽が生えている姿が絵画や壺に描かれています。

 

体から発せられる猛り狂った息(風)は人間に不幸をもたらすとされ、激しい大風を発生させたそうです。また、風の神々の父ともいわれ、火と風を支配していました。

 

天空に向かって突進してくるその恐ろしい姿に、恐れた神々は動物に化けてエジプトに逃げた、だからエジプトの神々は動物の姿をしている、という逸話もあるほどです。

 

タイフーンやチフスの語源?

英語で台風をあらわすtyphoon(タイフーン)は風を支配していたtyphon(テュポーン)に由来しているという説があります。

 

また、テュポーンとエジプトのロバ神セトとは下記の様にいくつか共通点があることから同一視されています。

 

・テュポーンのエジプト読みがセト
・セトも暴風を象徴している
・人々を疫病にする熱風を吹かす

 

台風と同じく、昔から恐れられていた疫病は悪い神の息によるものと考えられ、その神の名からtyphus(チフス)と名付けられた、とされています。

 

大きな災害や疫病、人間の力の及ばない脅威を、昔の人々は神がもたらすものだと考えていたことが分かります。