アウグストゥスはローマ内戦を終結させ、初代皇帝として帝政を確立した。元老院との協調を装いながら専制体制を築き、パクス・ロマーナを開始したことで知られる。本ページでは、このあたりのバックグラウンドと後世への影響について詳しく掘り下げていく。

クラウディウスとは
クラウディウスは帝国行政を刷新し、解放奴隷を重用して官僚制を整備した。ブリタンニア遠征や公共事業の推進で版図拡大に寄与したことで知られる。本ページでは、このあたりのバックグラウンドと後世への影響について詳しく掘り下げていく。
親衛隊から皇帝に推挙されるクラウディウス/ローレンス・アルマ・タデマ画
クラウディウスの基本情報
本名:ティベリウス・クラウディウス・ネロ・カエサル・ドルスス
在位:41年 - 54年
誕生:前10年フランス・リヨン
死没:後54年イタリア・ローマ
王朝:ユリウス=クラウディウス朝
政策:軍事・司法改革/ユダヤ人の統治問題を安定/官僚制の発達
クラウディウス(前10年 - 54年)は第四代ローマ皇帝で、ユリウス=クラウディウス朝の一角をなした人物として知られます。第二回三頭政治の一角アントニウスの血を引く名門の出ですが、実の母から「人の姿をした怪物」と呼ばれるほどに重い身体的障害を抱えていたため、長らく公務から遠ざけられていました。しかし暴君カリグラが暗殺された後、皇帝直属の親衛隊(プラエトリアニ)の推薦で帝位を継承。即位後は積極的に軍事・司法改革に取り組み、先代カリグラが引き起こしたユダヤ人の統治問題を安定させるなど優れた行政手腕を発揮しています。公務から追放されていた時代、歴史家・著述家として活動するなど、歴代皇帝とは異なる特殊な足跡を辿ったためか、学者肌が強く扱いづらいとして元老院からは不評な人物だったようです。解放奴隷を積極的に重用し元老院の形骸化を促進したこともそれに拍車をかけました。紀元54年、毒キノコの中毒により死亡しますが、これは妻・小アグリッピナによる暗殺ともいわれています。
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