グラックス兄弟とは何をした人?〜内乱の一世紀の発端〜

 

グラックス兄弟は古代ローマの政治家で、兄ティベリウスと弟ガイウスの兄弟二人でローマの社会改革に取り組んだことで知られています。兄ティベリウスが財務官としてスペインに派遣された際、イタリア農民の労働環境の悪さに気が付き改革の必要性を感じたのが始まりでした。そして前133年護民官となり、弟ガイウスとともに農地法の制定をはじめ様々な改革を行うも、既得権を守りたい元老院の刺客に暗殺されてしまいます。改革は弟ガイウスが引き継ぎますが、彼は兄よりもさらに広範囲に改革を実施しようとしたため、いっそう元老院の怒りを買い、自殺に追い込まれています。そしてこの二人が殺されたことで、ローマ社会の様々な不平等や対立が浮き彫りになり、ローマ人同士が争う「内乱の一世紀」が開始されたのです。

グラックス兄弟の偉業・功績

グラックス兄弟(兄ティベリウスと弟ガイウス)といえば閉塞するローマ社会を、大胆な改革により立て直そうとするも、保守派元老院からの反発で志半ばで殺害された人物らとして知られます。しかし何もできなかったわけではありません(だからこそ憎まれたといえます)。

 

兄ティベリウスは前133年に護民官となり、土地法の制定で一握りの金持ちによる土地独占を解消し、没落農民に余った土地を配分しています。弟ガイウスは兄の死後、前123年に護民官となり、兄の死後骨抜きにされていた土地法や委員会の司法権を復活させ、貧富の差解消や穀物配分、裁判権の拡大などを実現させています。