ソ連の計画経済が失敗に終わった理由とは?問題点は?

ソ連の計画経済(五か年計画)が失敗に終わった理由は何だったのですか?どんな問題点があったのでしょうか?

ソ連は成立間もなく、五か年計画と呼ばれる計画経済をスタートさせました。計画経済とは何をどのようにどのくらい生産するのか国家が計画し、その計画にもとづき経済活動を行うものです。

 

そして五か年計画とは、その名の通り社会主義国ソ連が、5年間で達成することを目指して作った計画で、第1次〜第11次と成立から崩壊にいたるまでに幾度も実行されています。

 

五か年計画の一環、集団農業化による穀物強制徴収の様子/ウクライナのハルキウ州にて

 

五か年計画は、土地や工場を国有化するなど、生産・流通・分配全ての経済活動を国家が管理するため、世界恐慌が広がり資本主義国が不況に襲われている時でも、その影響を受けずに済むなど良い面もありました。

 

その一方で、生産の自由が失われるため、優秀な生産者が日の目を見ず、経済活動に革新も起こりにくいというデメリットもあります。そのため冷戦末期には、市場経済をとる発展目覚ましい西側諸国に比して、ソ連経済は連邦制の維持が困難になるほど停滞し、崩壊に向けて一直線という状態に陥ってしまうわけです。