フランスは、西洋音楽の発展の中心にあり続けた国のひとつです。ここではフランス音楽の歴史と特徴を簡単にまとめます。
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フランスの音楽の歴史は古く、4世紀ごろから各地方で発展していった聖歌の記録が残されており、特に6世紀ごろからはグレゴリオ聖歌の発展の中心地となりました。オルガヌムと呼ばれるグレゴリオ聖歌のアレンジの一種もたくさん創作されました。
12世紀ごろには吟遊詩人の活躍によって民俗音楽も発展し、人々はラブソングをはじめとした娯楽音楽を楽しむことができました。
14世紀にはイソリズムと呼ばれるリズム論理、16世紀には歌手の自由な表現を盛り込んだシャンソンが生まれ、計算された理論と美しい言葉の響きを大切にするフランス音楽の基礎ができました。
16世紀以降の宮廷音楽は壮麗な作品作りが求められ、王権を象徴するような豪奢な演出を凝らした合奏曲やオペラが生み出されました。
19世紀には、バレエや合唱などを取り入れながら大人数で演じるグランドオペラが一世を風靡する一方で、リアリズムを取り入れたオペラや、当時は揶揄をこめて印象主義と呼ばれた、新感覚の標題音楽も発展してゆきました。
ノートルダム大聖堂の最古のオルガヌム作家レオナンによるオルガヌム。
イタリアの作曲家ロッシーニが、フランスで書き上げた最後のグランドオペラで、特に序曲のフィナーレは日本の運動会のBGMでおなじみ。
リアリズムをフランスのオペラに導入した最初の作品で、「恋は野の鳥」の邦題でも知られる劇中歌ハバネラが有名。
ラヴェルとドビュッシーはともにフランス近代音楽の巨匠。伝統的には響きが良くないとされていた音色を活かして、独特の神秘的な雰囲気のある楽曲に仕上げた。
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