確かにイギリスは、百年戦争において大陸領土のほとんどを失うことになりますが、カレーに関しては、維持できた数少ない大陸領土の1つとなりました。これはカレーがイギリス防衛の最終拠点だったことが背景にあります。
カレーの位置。グレートブリテン島と大陸ヨーロッパを繋ぐ玄関口として古来より重要視されている。
ドーヴァー海峡を挟んでイギリス本土に極めて近いカレーを失えば、国の喉元に剣を突きつけられたも同然で、なおかつここを足掛かりとした大陸進出の可能性も消えるので、他をどれだけ失ってもカレーだけは死守せねばなりませんでした。
またカレーにおける毛織物業はイギリスにとって重要な収入源でもあったので、カレー喪失は経済的にも大ダメージでした。
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