フランドルは現在の北フランスからベルギーにまたがる北海沿岸地域に位置する地域です。「水に埋もれた地方」を意味し、英語ではフランダース(Flanders)と呼びます。
中世以降、イングランド産の羊毛がもたらされたことで、毛織物産業が発達し、有力な都市がいくつも形成される、ヨーロッパ屈指に豊かな地域となりました。
フランドルは11世紀から毛織物業で栄え、14世紀からは、イギリスからの輸入羊毛を加工して輸出するようになった。
しかしイギリスでも毛織物産業が発達し、フランドルと競合するようになると、イギリスが羊毛の輸出を停止したり、フランスがイギリス商人に圧力をかけるなど、英仏がフランドルの利権を巡り激しく対立するようになるのです。
これが百年戦争の要因の1つとなり、百年戦争終結後も、その経済的・政治的重要性から国際紛争の舞台であり続けたのです。
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