イギリスの政治史は、その長い歴史と深い伝統の中で、現代の立憲君主制や議会制度が形成されました。この記事では、その過程と変遷を時代ごとに追ってみます。

中世 - マグナ・カルタ

中世イギリスでは、フランスの封建制度が導入され、国王と貴族の間で権力が分配されました。1215年、ジョン王と反抗的な貴族たちとの間でマグナ・カルタが締結され、これが英国の立憲君主制の原型となっています。

近代 - 立憲君主制の確立

17世紀に入ると、国王と議会の間で権力争いが激化。これが引き金となって、1642年から1651年にかけて清教徒革命が勃発します。戦後、クロムウェルによる共和制が一時期確立しますが、王政復古を経て1688年の名誉革命を経て、立憲君主制が確立されました。

19世紀 - ヴィクトリア女王と議会制度の拡充

19世紀、ヴィクトリア女王の下でイギリスは産業革命を経て大英帝国として全世界に影響力を及ぼします。この時期、議会改革が進み、選挙権が徐々に拡大。一方で、議会の中で保守党と自由党という二大政党が形成され、イギリスの二大政党制が成立しました。

20世紀 - 労働党の興隆と欧州連合（EU）加盟

20世紀に入ると、新たな政治勢力として労働党が出現。二大戦間期には初めて政権を握り、社会福祉政策を推進しました。また、1973年には欧州共同体（現在のEU）に加盟しました。

21世紀 - EUからの離脱

21世紀に入り、イギリスはEUとの関係について深刻な問題を抱えます。2016年、国民投票によってEUからの離脱が決定。その後、政治的混乱を経て2020年に正式にEUを離脱しました。