アフリカとスペインの関係史

アフリカとスペインの関係史は、古代ローマ時代から現代に至るまで、文化的な交流、宗教的な摩擦、植民地時代、そして今日の政治経済的なパートナーシップと、様々な形を経てきました。

 

 

 

古代から中世

古代ローマ時代、現在のスペインと北アフリカは共にローマ帝国の一部であり、文化交流や商業活動がさかんに行われました。しかし、5世紀に西ローマ帝国が崩壊すると、状況は大きく変わります。スペインは西ゴート王国の支配を経て、8世紀にはイスラム教徒に征服されました。一方、北アフリカもイスラム教徒の支配下に入った影響で、アラブ文化圏同士、交流が続きました。

 

近代:植民地時代

15世紀末、スペインはレコンキスタ(キリスト教徒によるイスラム教徒の追放)を完了し、新大陸への航海を開始します。この時期から19世紀にかけて、スペインはアフリカの一部を植民地としており、とりわけ西サハラと赤道ギニアは、1960年〜70代までと長期にわたりスペインの支配下にありました。

 

現代:経済と政治の結びつき

20世紀後半から21世紀にかけて、スペインとアフリカの関係は政治的、経済的な観点から進化しました。スペインはEUの一員として、アフリカとの貿易や開発援助に関与しています。特に、北アフリカの国々とは地理的な近さから、移民問題や安全保障、エネルギー供給などで密接な関係を持っています。

 

スペインとアフリカの関係は古代から現代に至るまで多様で複雑な歴史を持ちます。初期のローマ帝国の一部としての交流、イスラム時代の摩擦、近代の植民地支配、そして現代の政治経済的なパートナーシップなど、その歴史は時代と共に変遷し続けました。この長い歴史は、スペインとアフリカがどのように相互に影響を与え、発展してきたかを理解するための重要な鍵であるともいえるでしょう。