レコンキスタは中世ヨーロッパ、特にイベリア半島で発生した、キリスト教徒によるイスラム教徒への「再征服」を指します。その結果、現代のスペインとポルトガルが形成され、ヨーロッパ全体の政治・宗教的風景にも大きな影響を与えました。
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スペインとポルトガルの成立はレコンキスタの直接的な結果といえます。8世紀から15世紀にかけて、キリスト教徒はイスラム教徒からイベリア半島の支配権を奪い返し、この過程で現在のスペインとポルトガルの国境が形成されました。15世紀後半、イベリア半島がイスラム教徒の支配から完全に解放された後、独自の王を立てたスペインとポルトガルは、国際的にも認知されるようになったのです。
レコンキスタはスペインとポルトガルの形成だけでなく、これらの国々がイベリア半島を起点に大西洋航海を開始し、新世界に植民地帝国を建設するきっかけともなりました。いわゆる「地理上の発見の時代(大航海時代)」の幕開けにより、世界地図は大きく変わり、多くの新たな交易路が開放され、様々な物・資源・情報がヨーロッパにももたらされるようになるのです。さらにいえば、その物・資源・情報は、後にヨーロッパが近代社会に転換するきっかけとなる産業革命の原動力にもなることを思えば、レコンキスタの影響は計り知れないことがわかるかと思います。
また、レコンキスタの成功は、他のヨーロッパ諸国に対してもキリスト教の力が再び拡大していることを示し、中世ヨーロッパの政治・宗教的風景に大きな影響を与えたことも重要です。
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