アイスランドの農業の特徴

アイスランドの農業の特徴

アイスランドの農業は畜産と温室栽培が中心だ。畜産で羊や乳製品を生産し、温室で地熱を活用した農業が行われている。本ページでは、アイスランドの農業や自然利用、社会構造などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

アイスランドの農業の特徴

アイスランドには、寒冷な気候により耕作地がほとんどないため(関連記事:アイスランドの気候的特徴)、農作物を栽培する耕種農業はほとんど行なわれていませんが、広大な草原地帯を利用し、ヒツジを中心とした牧畜(畜産農業)は古くから行なわれています。


アイスランドにおける畜産農業

唯一さかんといえる農業は牧畜です。アイスランドでは、人口よりも多い50万頭以上のヒツジが家畜として飼育されています。夏は放し飼い(放牧)にされているので、アイスランドのいたるところで羊の姿を見ることができます。


アイスランドで「肉」といえば牛や豚よりヒツジであり、9世紀にバイキング植民者に持ちこまれて以来、この国の重要なタンパク源です。ヒツジは食べるだけでなく、毛皮は寒さを防ぐウールとして利用でき、寒さの厳しい気候のアイスランドでは、昔から衣食住を支える重要な存在でした。