アメリカとオーストリアの歴史的関係について、アメリカ独立前と独立後に分けて、簡潔にまとめています。
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オーストリアの前身である神聖ローマ帝国は、アメリカ独立戦争においてはロシアなどと武装中立同盟を結び、間接的にアメリカを支援しています。
そしてアメリカ独立革命の成功は、大西洋を越えてフランス革命を誘発し、ナポレオンの登場による神聖ローマ帝国の解体、オーストリア帝国の成立に繋がっています。つまりアメリカとオーストリアは間接的に、互いの国の成り立ちに影響しているのです。
オーストリアはアメリカに植民地を持ったことはありませんが、アメリカ成立以前から少数のオーストリア人がアメリカに移住しコミュニティを作っています。
1829年にウィーンに米国領事館が設立し、両国間で通商航海条約が結ばれるなど、19世紀以降、両国の経済・政治の関係は進展していきました。
しかし1914年に第一次世界大戦が勃発すると、アメリカは1917年から連合国として途中参戦し、三国同盟のオーストリア帝国に宣戦布告しています。そして敗戦国となったオーストリア帝国は崩壊し、1921年には後継国のオーストリア共和国とアメリカとの間で平和条約が結ばれました。
ナチスドイツに併合された1938年以来、国交断絶状態にありましたが、ナチス崩壊後は国交を回復し、アメリカ主導のマーシャル・プランがオーストリア再建において重要な役割を果たしています。
以後両国は「共和政」「民主主義」という同じ理念を共有する国として、おおむね良好な関係を続けています。
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