ハプスブルク家の婚姻政策とは?どんなメリットとデメリットがあった?

ハプスブルク家の婚姻政策

ハプスブルク家の婚姻政策は、「幸運なるオーストリアよ、戦わずして結婚せよ」と言われるように、政略結婚で領土を拡大したことが特徴だ。実際に広大なヨーロッパ各地を婚姻を通じて支配下に収めた。本ページでは、ハプスブルク家の婚姻政策や政治戦略、ヨーロッパ史への影響などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

ハプスブルク家の婚姻政策の内容と背景とは?どんなメリットとデメリットがあった?

ハプスブルク家の婚姻政策について教えてください。

すごく単純化していえば、「良家の娘と政略結婚し、国(領土)ごと乗っ取ることで勢力を拡大していく」のが婚姻政策です。



「領土拡大」といえば、戦争により無理やり奪い取るみたいなイメージが強いですが、少なくともハプスブルク家(オーストリア)は戦争よりも婚姻による勢力拡大(協力な同盟関係、王位継承など)を重視し、


戦争は他に任せておけ。汝幸いなるオーストリアよ、結婚せよ


という言葉は、ハプスブルク家の方針を端的に表す「モットー」として有名です。(そもそも軍事的には優れているとは言い難かったのもあります。)


ハプスブルク家はこの方針をもってスペイン王位など様々な地位を獲得し、西ヨーロッパの大半の地域を支配する「ハプスブルク帝国」を築き上げたのですね。


婚姻政策の弊害

ハプスブルク家は、婚姻政策で勢力を拡大しているうちに、「ヨーロッパの王族のほとんどが自分たちの身内」という状態にまでなりました。そしてなおも、血筋の維持と権力を身内に集中させるために、近親婚を繰り返すのですが、これが思わぬ弊害を生むこととなります。


詳しくは【ハプスブルク家の近親婚の理由や影響とは?】をご参照ください。