教皇領とはローマ教皇が所有する領地のことであり、その起源は古代ローマ時代まで遡ります。キリスト教がローマ帝国の国教になると、ローマ教会がローマ一帯を「聖ペテロの遺産」として所有するようになり、これが教皇領の始まりとなりました。
初代ローマ教皇とされる聖ペテロ(在位30年頃〜60年代)
さらに中世に時代が移り教皇の権威が強まると、見返りを求めて教皇に領地を献上する権力者が現れます。
有名なのはフランク王のピピン(在位751〜768年)が、ランゴバルド王国から奪還した北イタリアのラヴェンナ地方を寄進した「ピピンの寄進」で、これにより教皇領としての基礎が出来ました。
以来教皇領はフランク王国の庇護のもと領土拡大を続け、イタリア中部の広大な領域を支配するようになるのです。
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