東ローマ帝国の軍隊の特徴は?

東ローマ帝国はどのような軍隊を持っていたのですか?

東ローマ帝国は4世紀末から15世紀半ばにかけて1000年存続した国なので、軍隊のあり方は時代によって変わりました。

 

初期にはローマ帝国の軍事制度を引き継いでいましたが、5世紀になるとペルシア帝国の脅威に対抗すべく軍隊の編成を行います。この編成により「レギオン」を始めとするローマ帝国時代の編成単位は解体され、タグマ、ヌメルスという新しい軍制が誕生しました。

 

また7世紀以降イスラム勢力の侵略を受けるようになると、さらなる軍事改革が行われ、テマが誕生しました。そして8世紀にはテマに地方行政を任せる軍官区政(テマ制)が作られたのです。

 

さらに8世紀後半にはテマから選抜した兵士によるタグマ(中央軍)と呼ばれる皇帝直属の常備軍が実戦配備されるようになり、東ローマの中央集権的な国家体制の維持・構築に大きく貢献しました。

 

シリアのアレッポを攻撃するタグマ(『マドリード・スキュリツェス』の挿絵より)