ローマ(イタリアの首都)の歴史
〜ローマ帝国発祥の地〜

ローマの街並み

 

ローマ(伊:Roma)は、中央イタリア・ラツィオ州に位置する、イタリア共和国の首都です。「七つの丘」を中心に1,285 km2(東京の約2倍)の面積を持ち、2020年時点で国内最多の286万人の人口を擁します。

 

ローマ市の域内にあるバチカンは、イタリア国民の大半が信仰するカトリックの総本山として知られます。かつてローマを中心としてイタリアに一大拠点を築いた教皇領の流れをくんでいます。この教皇により統治される独立国には、世界中から毎年大勢の巡礼者が訪れます。

 

 

ローマの起源と発展史

ローマは紀元前8世紀、テヴェレ河ほとりを根城とする「都市国家」として成立しました。都市国家ローマはその後、周囲の国家や民族を征服し、地中海世界全域を支配する「帝国」を築き上げ、ローマはその首都として大いに繁栄しました。

 

西ローマ帝国崩壊後は、教皇領の首都として1000年以上盛衰を共にし、19世紀のリソルジメント(イタリア統一)運動でイタリア王国の一部に併合され現在に至っています。

 

1861年のイタリア王国建国時は、ルネサンス文化の中心地として知られるフィレンツェに首都が置かれていましたが、普仏戦争(1870-71年)の結果、ローマのイタリア併合が決まったことで遷都が行われたのです。

 

ローマの歴史年表

紀元前753年 都市国家として成立(あくまで伝説上の年)。
前509年 共和政に移行
前272年 イタリア半島統一。
前27年 帝政移行
286年 巨大化した領土の分担統治の開始(政治的重要性の低下)
395年 西ローマ帝国、東ローマ帝国に分裂
410年 ローマ略奪(ゲルマン人によるローマ侵攻・陥落)
476年 西ローマ帝国の滅亡(ゲルマン人オドアケルによる皇帝廃位により)
481年 フランク王国の成立
553年 東ローマ帝国によるローマ併合(ローマが再びローマ皇帝の支配下に)
750年頃 東ローマ帝国から独立
752年 教皇領の成立
800年 カールの載冠(西ローマ帝国の復活)
1400年代末 ローマやフィレンツェを中心にルネサンスが最盛期に
1527年 神聖ローマ帝国軍による都市ローマ侵略を受け、ルネサンスが終わりを迎える。
1580年頃 街路・水道・橋梁の設置など都市ローマの大規模な改造が行なわれる。
1797年 ナポレオン1世により都市ローマが占領される。
1861年 イタリア王国が成立。
1871年 イタリア王国が教皇国を併合。都市ローマはイタリア王国の首都となる。
1922年 ムッソリーニが都市ローマへ進軍し政権を獲得。
1944年 第二次世界大戦末期、連合軍により都市ローマが制圧される。
1946年 イタリア共和国が成立し、都市ローマが同国の首都になる。
1946年以降 航空機の発達により世界中から都市ローマに観光客が訪れるようになる。