スペインのパスタは「まずい」って本当?

スペインは美食の国としての評判が高く、素材の味を活かしたスペイン料理は日本人の口に合うものが多くあります。

 

しかし、スペインのパスタがイマイチだという声が日本人から多く上がるようです。

 

一体なぜでしょうか。おいしいという基準は人それぞれのため、日本人とスペイン人の味覚に差があるのかもしれません。

 

 

パスタの茹で加減に、国民性が現れる

日本でパスタを茹でる時は、芯が少し残った「アルデンテ」の状態にするのがおいしいとされています。

 

この「アルデンテ」という考え方は、イタリアでも乾麺を主に食べる南イタリアのもので、中部のローマでは「アルデンテ」よりもかなり硬めに茹で、北イタリアでは他の地方に比べて柔らかめに茹でる傾向があると言います。

 

一方スペインでは、パスタはぐにゃっとした柔らかめの食感が一般的です。これはパエリアにも共通していて、本場のパエリアは米の芯まで完全に火を通します。

 

日本で食べるパエリアのように芯が残った炊き方はしていません。

 

スペイン人は米やパスタに対しては柔らかい食感の方がおいしいと感じているのかもしれません。

 

日本人とスペイン人のおいしさの基準の違いから、スペインのパスタは「まずい」という印象に結びついていると言えそうです。

 

イタリア語の「アルデンテ」、スペイン語の「アルディエンテ」。誤解を生む言葉?

スペイン語とイタリア語はどちらもラテン語から派生した言語のため、発音や単語が似ているものが多くあります。

 

スペインのパスタがまずいと日本人に言われているのは、言葉の誤解から生まれている可能性があるのです。

 

パスタの芯を残した状態で茹で上げることをイタリア語で「al dente(アルデンテ)」と言いますが、スペイン語に似たような発音の「ardiente(アルディエンテ)」という形容詞があります。

 

これは「熱い、焼け付くような」という意味で、LとRの発音、EとIEの発音を間違えると、全く意味が違ってしまうのです。

 

アルデンテは芯が残った状態なのに対し、アルディエンテはよく茹でて柔らかくした状態になってしまうのです。

 

日本人が「アルデンテ」と注文しても、スペイン人には「アルディエンテ」と聞こえている可能性があり、パスタをわざわざ柔らかくしていることも考えられるのです。