1845年のアイルランドは例年になく低温高湿度の年でした。その影響で、ジャガイモ畑で病原菌の大繁殖が起き、当時のアイルランドは食糧源の半分をジャガイモに依存していましたので、凶作により大量の餓死者が発生したのです。
1847年の『The Illustrated London News』に掲載されたアイルランドの飢饉の様子
農民は穀物や家畜を国外に輸出してしまっていたので、国内にはジャガイモくらいしか食べられるものが残っていませんでした。当時のアイルランドは、イギリスの収奪的な植民地支配の中で、穀物を輸出し続けなければ立ち行かない経済状況にあったことが背景にあります。
ジャガイモ飢饉はアイルランドの自然環境だけでなく、宗主国の無策によるところも大きかったのです。
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