産業革命による環境問題(公害・大気汚染)の理由とは?

産業革命にともない発生した環境問題について教えてください。

産業革命というのは、工場における機械(蒸気機関)による大量生産に支えられていました。しかし蒸気機関を動かすには石炭や石油といった化石燃料を大量に消費する必要があります

 

そのため産業革命期には、工場から排出される二酸化炭素や窒素酸化物、汚水により、人体に悪影響を及ぼすほどの深刻な環境破壊が発生したのです。

 

ロンドンスモッグ

1952年のロンドンスモッグ事件はその際たる例で、イギリス・ロンドンにおいて発生した大気汚染で1万人以上が死亡しています。この事件は人々の環境に対する意識を大きく変えました。

 

ロンドンスモッグ時の市街の様子。トラファルガー広場中心のモニュメントが霞むほどのスモッグが市街を覆った。

 

そして戦後しばらくたち、経済発展により人々の生活にゆとりができたこともあり、公害運動や環境運動が活発になり、大気汚染物質の環境基準が作られるなど国際的な取り組みが本格化していったのです。